2013年4月5日金曜日

【宗義】移動式パン屋は漢のロマン【パン】

今は昔、休日の昼下がり。



屋根の上で、たゆたう雲を眺めてると、耳慣れたメロディが近づいてくる。



母におねだり、お小遣いの200円を手にメロディの元へ走る。



なぜか一番乗りを目指して、走る。



やがて甘い匂いと、一台の可愛らしい車が止まっている。



中にはパンがぎっしり詰まっていて、側には優し気なおじさんが立っている。

























閑静な住宅街に、少しだけ賑やかな響き。
一番乗りは近所の奥様方だったようで、井戸端会議ならぬパン屋端会議に勤しんでいる。



この順番待ちも、それはそれで心が躍る。

























たくさんの種類のパンを眺め、食感を、匂いを想像する。しかし、買うパンは既に決まっている。





「おじさん、いつもの。」



「はいまいど。」





おじさんに200円を渡し、僕はお釣りを受け取る。



なぜかお釣りを貰って得した気分になる。



おじさんはどこからともなくやって来て、人々に幸せを届ける。



そして去って行く。



























なんてカッコいいんだ。



そんなわけで、僕は今日もパンを買って、食べる。

1 件のコメント:

  1. クリームパンとチョココロネください(´∨`*) ♪

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